初回公開 2026-05-30 / 最終確認 2026-05-30 本記事は法務法人ジョンジェのノ・ジョンオン弁護士の上記YouTube解説をもとに作成された一般法律情報であり、個別事案の結果を保証するものではありません。具体的な法律相談は弁護士面談にてお受けください。
サイバーレッカー防止法 — なぜフェイクニュースの「利益没収」が中核なのか
私は法務法人オンガンのイ・ゴウン弁護士と共に、「サイバーレッカーのフェイクニュースによる利益没収及び懲罰的損害賠償に関する法律」立法請願を提出しました。情報通信網法改正案の形式です。本記事は、なぜこの法案が必要なのか、現行制度のどの隙間を補うのか、そして国会の国民同意請願がどのような過程を経るのかを整理します。
なぜサイバーレッカーは根絶されないのでしょうか
私は相談室で名誉毀損・虚偽事実流布の被害事件を数多く扱う中で、通常次の二つの構造的限界を繰り返し確認してきました。
- 量刑の限界: 情報通信網法上の虚偽事実名誉毀損は通常量刑が低く、約85%以上が罰金刑で終了します。実刑は極めて稀です。
- 時間の限界: 通常、告訴から第一審判決までおよそ2年程度を要します。その間、フェイクニュースで得た収益は積み上がります。
これに慰謝料の限界が加わります。通常、慰謝料の認容額は1,000万〜2,000万ウォン水準であり、それを超える認容は稀です。一方、サイバーレッカーが著名人を標的としたフェイクニュースで得る収益は通常、数億ウォンから数十億ウォンに達します。
結局、「刑事罰金+民事慰謝料」の合計はサイバーレッカーの得る収益に遠く及びません。「利益のあるところに犯罪がある」のが鉄則であり、利益を断たない限り、量刑をいくら上げてもサイバーレッカーは消えません。
「既存の名誉毀損法で十分」という主張がなぜ不十分なのか
名誉毀損処罰は通常、「被害回復」より「行為への非難」を中心に設計されています。そのため、次の事案で隙間が際立ちます。
- 加害者がフェイクニュース一件で数億ウォンを稼ぎ、罰金数百万ウォンで片付けられる非対称
- 刑事判決まで2年間、フェイクニュースが検索・再流通され続ける「露出時間」
- 被害者が被った社会的・経済的損害が慰謝料上限に隠れて回復されない構造
今回の立法請願の二つの柱
この問題を解決するため、請願案は通常次の二つの柱を組み合わせます。
- フェイクニュース利益の没収: 虚偽事実流布で得た広告収益・スポンサー料・寄付金などを没収・追徴し、「フェイクニュースは儲からない」というシグナルをつくります。
- 懲罰的損害賠償: 被害補填にとどまらず、加害行為そのものを抑止するだけの賠償を認め、被害者の実質的回復と社会全体の予防効果を同時に狙います。
この二つの柱が結合してこそ、通常、刑事・民事・行政のいずれかの段階で抜けていく「収益回収の隙間」が意味あるかたちで狭まります。
「言論の自由」と衝突しないでしょうか
言論の自由は自由民主主義の中核です。だからこそ記者には通常、厳格な事実確認義務と社会的責任が求められます。
私はサイバーレッカーが自らを「正義の使者」や「公正な言論人」のように装いながらも、通常、事実確認義務も訂正・反論手続も履行せずに莫大な収益を生み出している構造である点で、「似非言論」に近いと見ます。今回の請願は「言論の自由」を制限するのではなく、「言論の責任を回避しながら利益だけを得る行為」を遮断することに近いものです。
国会国民同意請願はどのように進むのでしょうか
- 登録: 請願案が国会ホームページに掲載されます
- 5万人同意: 掲載後30日以内に5万人の同意が集まれば次の段階に進みます
- 所管委員会への付託: 国会内の所管委員会に付託され、法案審査を受けます
- 本会議: 委員会通過後、本会議の議決手続に従います
5万人の同意は通常、短期間で集めるのが容易ではありません。立法請願にご同意くださる一人ひとりの20秒が、サイバーレッカーの無分別な疾走を止める出発点になります。
被害を受けた方に通常お勧めする手続
- 資料の保存: 掲載時点、画面キャプチャ、URL、広告収益を推定し得る外部資料
- 流布経路の追跡: 元の映像・投稿の一次流布者と再流布経路
- 刑事告訴: 通常、虚偽事実名誉毀損、侮辱、情報通信網法違反などを多層的に検討
- 民事慰謝料・差止請求: 慰謝料請求とともに仮処分(投稿削除・再流布禁止)を併用検討
相談室で見ていると、「もう広まりすぎた」と諦められる方が通常多いですが、資料保存と早い対応が結局結果を分けます。
よくあるご質問
Q. サイバーレッカーに損害賠償請求をした場合、実際に受け取れる金額はどのくらいですか?
A. 通常、第一審の慰謝料は1,000万〜2,000万ウォンの間が多くなります。事案の露出規模、被害の回復可能性、加害者の資力により変わり、通常、実際の回収可能性は資力評価が決定的です。仮処分と刑事告訴の併用の可否も併せて検討する価値があります。
Q. 国民同意請願に同意するにはどのような手続が必要ですか?
A. 国会国民同意請願ホームページにアクセスし、本人認証を経て同意ボタンを押せば完了です。通常1〜2分で完了します。請願案の正確な掲載URLは映像の説明欄で確認できます。
おわりに
「利益のあるところに犯罪がある」という格言の通り、サイバーレッカーのフェイクニュース流布行為を断つ最も有効な道は通常「収益を持っていけないようにすること」です。今回の立法請願がその出発点になることを願っています。



